This Book is the Property of the Half-Blood Prince
"Harry Potter and the Half-blood Prince"ハードカバーUK版P183
「この本はハーフ・ブラッド・プリンスの持ち物だ」という単純かつ謎の文章です。こちらはどのように訳すのでしょうか。まさか「この本は謎のプリンスの持ち物だ」ではおかしい気がします。このことばがどう訳されるのか気になります。
プリンス家の血を半分受け継ぎ、マグルの男性と結婚したというスネイプ先生のこと、また気になることがでてきました。つまり、スネイプ先生はヴォルデモートと同じ「混血」だったわけです。同様な生い立ちをヴォルデモートに感じていたとは思いますが、「純血」の生まれではないことはスネイプ先生にとってコンプレックスだったのでしょうか? この魔法薬の教科書にこのように書き、自分がプリンス家の出であることをことさら強調するようにしていたことから考えると、少なからずコンプレックスを抱いていたように思えてしまいます。それに対してジェームズは「純血」の生まれでした。このこともスネイプ先生は気にしていたのでしょうか。もっとも憎み嫌う人物は自分と違ってクィディッチの才能に溢れ、人気者でその上「純血」の生まれだった――きっと意識していたのではないか、と思うようになりました。
スネイプ先生の子ども時代は5巻に垣間見ることができます。
鉤鼻の男が、縮こまっている女性を怒鳴りつけ、隅のほうで小さな黒い髪の男の子が泣いている……脂っこい髪の10代の少年が、暗い寝室にぽつんとすわり、杖を天井に向けて蝿を打ち落としている……
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』下巻 P269
両親の仲は決してよくはなかったという思い出にとらわれているらしいスネイプ先生の様子が伺えます。魔女の母親を怒鳴るマグルの父親という出来事はスネイプ少年にとって忘れられない苦い思い出なのでしょう。こうした思い出のほか、ホグワーツ入学前から大半の呪いを知っていたというその姿も、実はマグルの父親を持っていることへの否定的意味合いが含まれていたのかもしれません。ハリーは入学通知が来て初めて自分が魔法使いであることを意識しましたが、スネイプ少年はかなり早い時期から魔法使いとしての自己を意識し、その意識を高めていたのでしょうね。当初はマルフォイ家のような由緒ある魔法族の生まれなのかと思っていたのですが、そういう環境で育っていたわけではないようですね。むしろ、夏休みなどはあまりいい思い出がなかったような感じを受けます。スネイプ先生の母親についてもさらに興味が沸きました。どんな方だったのでしょうね。