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三文字と二文字 
「僕、いつも分からなくなるんだけど」 トロッコの音に負けないよう、ハリーはハグリッドに大声で呼びかけた。 「鍾乳石と石筍ってどうちがうの?」
「三文字と二文字の違いだろ。たのむ、今は何にも聞いてくれるな。吐きそうだ」
『ハリー・ポッターと賢者の石』J.K.ローリング作 松岡佑子訳 静山社 P113〜114

'I never know,' Harry called to Hagrid over the noise of the cart, "what's the difference between a stalagmite and astalactite?"
"Stalagmite's got an "m" in it, said Hagrid. 'An' don' ask me questions just now, I think I'm gonna be sick.'
"Harry Potter and the Philosopher's Stone" J.K.Rowling Bloomsbury  P58 

これはグリンゴッツでのハリーとハグリッドの会話。もともとの英語では、鍾乳石(stalagmite)と石筍(stalactite)の違いを聞いています。ハグリットの答えは「m」が入っているかどうかの違いと答えています。(*注)英語でみると、石筍と鍾乳石自体もよく似ているし、単語の見た目もよく似ています。日本語にすると単語の見た目はまったく違ってしまいますが、単語自体の違いは意訳されていてなるほどと感じました。  

リンドウ色
スネイプにしかけたのと同じリンドウ色の炎が植物めがけて噴射した。
『ハリー・ポッターと賢者の石』J.K.ローリング作 松岡佑子訳 静山社 P408

「ドルーブル風船ガム」(部屋いっぱいにリンドウ色の風船が何個も広がって・・・)
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』J.K.ローリング作 松岡佑子訳 静山社 P255

bluebellの花の色のような、という表現になっています。 (リンドウ色の炎:blue bell flames  リンドウ色の風船:bluebell-coloured bubbles) ブルーベルというお花は、日本人にはなじみが薄いと思いますが、イギリスの庭園ではおなじみの花で、春を感じさせる花として人気があり、「イギリス的な花」と言われるお花だそうです。その色合いと花の色ということで「リンドウ色」になっているようです。


コチコチのマグル
「おまえのようなコチコチのマグルに、この子を引きとめられるもんなら、拝見しようじゃないか」とハグリッドはうなった。
『ハリー・ポッターと賢者の石』J.K.ローリング作 松岡佑子訳 静山社 P82

「コチコチの」マグルといことばは印象に残ります。コチコチっていう表現、英語ではa great Muggle とあります。ちなみに、第1章でマクゴナガル先生はコチコチな座り方をした猫に変身していますが、こちらのコチコチはstiff (stiffly)です。