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スペロテープ(2巻)
スペロテープを借りて杖をつぎはぎしてみたものの、もう杖は修理できないほどに壊れてしまったらしい。
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』J.K.ローリング作 松岡佑子訳 静山社 P140

He had patched up his wand with some borrowed Spellotape, but it seemed to damaged beyond repair.
"Harry Potter and the Chamber of Secrets" J.K.Rowling Bloomsbury PB版 P105

 作者の創作したことばだと思います。セロテープ(Sellotape)と呪文(spell)をかけて作った スペロテープ(Spellotepe)は魔法界の呪文つきのセロテープでしょうか? ウィーズリーおじさんはダイアゴン横丁でハリーの壊れためがねをさっと直しましたが、そういう効き目のある呪文を印刷してあり、呪文を唱えなくてもそのテープで修繕可能(ただし高度な魔法力を持ったものなどには効かないものもあり)というものではないでしょうか? 


ロックハート先生の著書 

泣き妖怪バンシーとのナウな休日         Break with a Banshee
グールなお化けとクールな散策鬼婆とオツな休暇  Gadding with Ghouls
鬼婆とオツな休暇                Holidays with Hags
トロールとのとろい旅              Travels with Trolls
バンパイアとバッチり船旅            Voyage with Vampires
狼男との大いなる山歩き             Wandering with Werewolves 
雪男とゆっくり一年               Year wiht Yeti 
わたしはマジックだ               Magical Me  

             
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』J.K.ローリング作 松岡佑子訳 静山社 P66,89
"Harry Potter and the Chamber of Secrets" J.K.Rowling Bloomsbury PB版 P51〜52,67

 本のタイトル全てに頭韻が使われています。(日本語も、英語もどちらのタイトルもです)このように、近接した単語の頭の音をそろえることをアリタレーション(alliteration)というそうです。作者が好んで用いる修辞法です。この著書以外にもすアリタレーションを用いることがよくあります。(翻訳では原書にはない言葉を追加して頭韻を踏んでいます)

 「狼男との大いなる山歩き」についての引用でロックハートの発言部分、BloomburyのPB版では"Weekend with a Werewolf"となっています。 直訳は「狼男との週末」です。「狼男との大いなる山歩き」と「狼男との週末」という2冊の本がもしかしてあるのかも、と一瞬思いましたが、これは「狼男との大いなる山歩き」の第12章のタイトルかもしれません。後の部分で、「12章に詳しく書いてある云々」とロックハート先生が言っています。後に調べてみたところ、新しい版では"Wandering with Werewolves"になっているそうです。

※初めて読んだ原書が2巻。わたしは原著を辞書引き引き読んでいると、言葉の意味だけを見てしまい、頭韻に気づきませんでした。日本語版翻訳を読んで初めて気づき、原書の味わいを発見することができました。韻を踏んで訳していなかったら気がつかないままだったかもしれません。「原書のことばを味わう」ことを思い起こさせた翻訳者に感謝した部分でした。

寮の創設者

創設者の当時の名前にちなみその四つの学寮を、次のように名づけたのであります。すなわち、ゴドリック・グリフィンドール、ヘルガ・ハッフルパフ、ロウェナ・レイブンクロー、そしてサラザール・スリザリン。

『ハリー・ポッターと秘密の部屋』J.K.ローリング作 松岡佑子訳 静山社 P224

 寮の創設者をそれぞれ英語で書くと、Godric Gryffindor(ゴドッリク・グリフィンドール) Helga Hufflepuff(ヘルガ・ハッフルパフ) Rowena Ravenclaw(ロウェナ・レイブンクロー) Salazar Slytherin(サラザール・スリザリン)です。英語を見てみると、頭の子音をそろえています。韻を意識したネーミングが多いようです。その頭文字をとると、H、G、R、Sですが、なーんとなくホグワーツ(Hogwarts)の綴りを連想させます。