バタービールに関する私的考察 (研究編)(2004/4/28)
 バタービール。「泡だった熱い飲み物」で「こんなにおいしいものはいままで飲んだことがない。体の心から隅々まで暖まる心地」になるんです。三本の箒では大ジョッキで飲むことができ、持ち帰る場合にはどうやらビンに詰めてくれるようですね。魔法の飲み物だから、ビンに詰めてもらって持って帰っても熱く泡だっていることは間違いないでしょう。バタービールはおそらく9割以上の読者にとって憧れの味ではないか思うのです。

 この飲み物をマグルの材料で作ってみようと思った方はきっとわたしだけではないはず。
 さて、文字通りのものを単純に作ってみるとしましょう。
 用意するのはお好みのビールとバター。ビールをグラスに注いでバターを乗せてみます。どうですか?おいしそうですか?冷たいビールに浮かんだバター(角切り)。不味そうでしょう?バター食べながらビールを飲むなんてビール好きのお父さんもしないでしょう。まして子どもたちはやらない、したくない。それに第一バターとビールが別々になっている。これは「バタービール」ではなく「バターとビール」です。

 バターとビールが溶け合ってこそ、バタービール!
 肝心のバターとビールを溶け合わせた上で「こんなにおいしいものは飲んだことがない」味にしなくてはいけないんです。でも、待ってください、バターとビールって混ざると思いますか?バターは常温では固形、熱すると液体になります。だから温めて溶かさなくては飲み物にはなりません。ではビールはどうでしょう。ビールは冷たくないと「気が抜けて」しまいます。温めるとどんどん炭酸は抜けて泡立たなくなってしまいます。溶かした熱いバターと炭酸で泡立つ冷たいビールは普通に考えたら混ざりません。ああバタービール、なんとかならないのかしら?

 それでは、もう一度バタービールの基本に戻ってみることにしましょう。
 特徴として挙げられるのは、
1)泡立つ
2)熱い
3)体の心から隅々まで暖まる
4)こんなおいしいものは今まで飲んだことがない、と感じる
 これがバタービールです。
 やはり、熱い飲み物で体も心も温まる飲み物がバタービールなのでしょう。熱いことがバタービールの第一の条件だと思います。冷たいバタービールなんていうのは温かいビールと同じくらい邪道なのです。ビールは冷やしてバタービールは熱々で!
 マグルの知恵を持ってバタービールを作るには何を材料にしたらよいでしょう?ところが、肝心なことが本では書かれていません。味に関しての手がかりはないのです。甘いのか苦いのか辛いのか渋いのかすっぱいのか。大きな謎を含んでいます。この謎を解決する手がかりの一つと思われるのが「バタービール」という名前そのもの。この名前は味と外観を兼ね備えてつけられたものと考えられるのです。例えばジンジャエールという飲み物はジンジャ(生姜)の味のするエールの概観(炭酸飲料、でもビールではない)のもの。したがってバタービールとは味の特徴として「バター」ビールというのは単に見た目の問題なのかもしれません。しかし温かいビールなんてありえないと思い込んでいたらびっくり! 温めて飲むビールそのものが現実に存在していました。

【ホットビールが存在する!】
 寒い冬にぴったり!という温めて飲むビールが存在していました。ベルギー産のものでチェリー風味。お菓子的な味がするようです。リーフマンス醸造所のリーフマンス・ランビック・グリュークリークというビールで250ml入り。飲み頃温度は40〜50度だそう。ホットミルクよりも少々温度低めですね。アルコールは6.5度。もしかして、これはバタービールに近いものかもしれません。バターの味だったらバタービールになっていたに違いないと思わせるベルギービールにはフレーバービールが多く存在し、チョコレートビールやストロベリービール、紅茶ビールなんていうものも存在します。


 しかし、本物のアルコールが入ったお酒では13歳魔法使いがジョッキで飲んではいけません。アルコールはほんの少々。香り付け程度に入っているように想像しています。ついでながらウィンキー並みにアルコールが弱いわたしでもおいしく飲めるものがいいな、と個人的に思います。そこでバターの入った飲み物やホットドリンクを調べてみましょう。

【バターの入った飲み物&ホットドリンク】
 バターと飲み物という発想からまず浮かぶのはホット・バタード・ラム。角砂糖、ラム、熱湯、バターの順に入れる飲料。風邪を引いた時に飲まれるとのこと。この熱湯をミルクに変えるとホット・バタード・ラム・カウになるそうです。このバターは無塩バターです。コーヒーやココア、更には紅茶にバターを入れて飲む、というのも意外に合うようです。バター・スカッチ コーヒーはネスレで紹介されていますが、いつものカフェオレにバターとラムを加えた飲み物。有塩バターのほうがおいしいらしいですね。コーヒーにクリームを入れることを考えればクリームからできるバターもコーヒーなどに合うのでしょう。そして温めて飲む飲み物のベースとなるものを他に探ると、ミルク、レモン、意外なところではオレンジジュースやりんごジュースがあります。また、ワインも温めて飲むことがあり、この場合にはレモンや砂糖を加え、クローブ、シナモンなどのスパイスで香りをつけて飲みます。

 カクテルのレシピを覗くと、見たこともない取り合わせが出てきます。冷たいノンアルコールカクテルの中でみつけた「ラバーズ・ドリーム(Lover's Dream)」。これはジンジャーエールにレモンジュース、卵とシロップを混ぜたもの。どんな味がするんでしょう? 体が温まるといえばホットエッグノッグ。卵、砂糖、 牛乳、クリーム、ラム酒を混ぜたもの。いろいろな作り方があります。ミルクセーキにラム酒を入れたような飲み物です。これはハグリッドが飲んでいたものですね。クリームというのがバターに近い感じがしています。炭酸を温めて飲むといえばホットコーラという飲み方があるそうです。主に香港で風邪に効くとして飲まれているとか。なんとも不思議な飲み物がいろいろあることに驚きました。


 ドリンクのあれこれを探り、憧れのバタービールへの挑戦はまだまだ続きます。これらの研究結果を生かしつつわたしのバタービールを作ってみようと思案中。バター味の温かいシュワシュワドリンクは果たして作れるか? 次回実践編をお楽しみに!




参考サイト:
Cocktail Catalog GENUINE - カクテルカタログジェニュイン -
ウィキペディア
ホットビールについてはこちら
チョコレートビールについてはこちら
エッグノックについてはこちら
ホットコーラについてはこちら
ネスレ